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76年の夏に一体何が……。 SCP財団 76年シリーズまとめ

SCP紹介&内容整理
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SCP財団には76年シリーズという作品群があります。このシリーズは主に1976年のカーク・ロンウッド高校や「失神交響楽(Syncope Symphony)」に関連すると思われるSCPで、その多くが不気味なホラー作品となっています。

この”76年シリーズ”という名前はSCP財団のサイト外でよく使用されている呼称で、SCP財団のサイトではこのシリーズの作品はClass of ’76と呼ばれます。このClass of ’76という呼称はシリーズ最初の作品であるSCP-1833のメタタイトル、Class of ’76(76年度同窓生)にちなんでいるようで、関連のある作品にはこのメタタグが付けられています。

現在、閲覧可能な翻訳済みのSCP作品とTale作品は以下の通りです。投稿日の古いものから順に並べてあります。

2019/07/21 追記: Class of ’76に新たに作品が追加されていましたので作品を追加しました。新たな作品の考察は新規記事でやってみようと思います。

※2018/10/10 Game Day Part 3: 同期生、決して色あせない、1975年7月5日、SCP-791-JPを追加
※2019/01/27 Class of ’76の説明を追記
※2019/07/19 SCP-6132-J – 地形にファンブル、SCP-4833 – 失神交響楽、育つ子は寝る、SCP-4211 – メモワールメント、SCP-4316 – 水の温もりを追加(内容は追記する予定)

76年シリーズのSCP&Tale

  • SCP-1833 – 76年度同窓生 投稿日:2012/5/26
  • SCP-1976 – 私を決して知りえないであろう息子へ (旧タイトルは父と息子)投稿日:2012/10/20
  • SCP-1423 – 76年,夏 投稿日:2013/1/5
  • 思い出 投稿日:2013/1/11
  • Game Day Part 3: 同期生 投稿日:2013/3/16
  • SCP-332 – 1976年度カーク・ロンウッド高校マーチング・バンド 投稿日:2012/9/27
  • SCP-814 – 純音 投稿日:2014/1/27
  • SCP-2316 – 校外学習 投稿日:2016/1/25
  • 決して色あせない 投稿日:2016/10/31
  • SCP-3776 – キャンプ・ニムロッド 投稿日:2017/9/1
  • SCP-3935 – これこそが静かな狂気が作りし物 投稿日:2017/11/21
  • 1975年7月5日 投稿日:2018/1/30
  • SCP-791-JP – タイムカプセル 投稿日:2018/3/17
  • SCP-6132-J – 地形にファンブル 投稿日:2018/10/14
  • SCP-4833 – 失神交響楽 投稿日:2019/2/7
  • 育つ子は寝る 投稿日:2019/6/1
  • SCP-4211 – メモワールメント 投稿日:2019/6/16
  • SCP-4316 – 水の温もり 投稿日:2019/7/5

各SCP&Taleの内容紹介

SCP-1833 – 76年度同窓生

Class of ’76 by Roget
作品の投稿日は2012/5/26。オブジェクトクラスは Safe。SCP-1833は、”76年の回想”と題された███████高校年鑑の1976年版のコピー。
高校を卒業した者がSCP-1833を読むと、SCP-1833を身近だった知人のメッセージが書き込まれた、自分自身の高校年鑑だと認識する。読んだ者は、写真やメッセージ、欄外に書かれた励ましやイベントへの言及によってポジティブな気分になるが、途中からSCP-1833は当惑や後悔を覚える高校在学中の出来事について、詳細に記述されるようになり、高校卒業後に体験した出来事も言及され始め、対象への個人攻撃まで記述される。
加えて、本の中の写真もネガティブなものになり、しばしば写真内の顔がひどく醜く変形していく。20-30ページほど読まれると、読者の写真が現れ始める。初めの写真は、高校在学中に起こった決まりが悪い出来事を見せる。さらに読み進めていくと、読者が犯罪を犯したり、手足を切断されたり、他者から傷害を受けた写真が現れる。他者から傷害を受けた写真は最も報告が多い。
SCP-1833の中で描かれたイメージ例では、写真にマーチングバンドや音楽クラブが写り込んでいるものも見られる。

SCP-1976 – 父と息子

To My Son Who Will Never Know Me by Roget

作品の投稿日は2012/10/20。オブジェクトクラスは Safe。SCP-1976は身長およそ2メートル、体重およそ120キログラムの人型生物。間接的に観察した場合、SCP-1976はその生成の要因になったと考えられている人物である████ ██████という名の成人男性に類似した姿で持続的植物状態にあるように見える。

思春期に到達している人間がSCP-1976を視認した場合、写真やビデオのような複写された画像であっても、SCP-1976が自らが父親であり、最近重大な事故により負傷したのだという、即時的かつ永続的な確信を持つ。

SCP-1976は1995/9/17、ある地方の病院におけるSCP-1976による大規模な騒乱事件を財団職員が察知した際に発見された。SCP-1976の起源に関する調査において、SCP-1976はウェストバージニア州ハンティントンにある住宅の住所から当該病院に運ばれたことが判明している。当該住所からは関連文書が回収され、近隣住民および家族には記憶処置が実施された。

関連文書は、脳腫瘍により死亡した元教員であるアラン██████により作成されたものと考えられている。██████氏は失神交響楽と関係があった可能性がある。

関連文書によると、SCP-1976を生み出した人物は、余命わずかであったため、家族のために父親の代わりとしてSCP-1976を作ろうとしたが、家族はSCP-1976を父と認識せず、さらに、SCP-1976を生み出した人物も父と認識されなくなってしまったようだ。

SCP-1423 – 76年,夏

SCP-1423 – Summer of ’76 by Roget

作品の投稿日は2013/1/5。SCP-1423はおよそ1976年に撮られたポラロイド写真。オブジェクトクラスは Safe。正体不明のティーンエイジャー数名が写っており、写真の裏には棒炭で”私達は最高の一年を過ごしました!”と書かれている。撮られた時期は夏だと思われる。

これに影響を受けた被験者達は、高校最後の夏休みの思い出にふけるようになる。実験によるとSCP-1423の影響は不自然なまでに高い正確さでこれらの記憶を思い出させる。

また影響を受けた被験者達は、コンサート、都市、遊園地、農場、故郷といった夏休みに訪れた場所を再訪して、彼らが夏休みの間に遭遇した他の対象と連絡しようとする。しかし被験者達は再訪の結果、彼らが以前体験したほどの感動は得られなかったという後悔の念を抱く。保持する時間が長くなるほどSCP-1423の影響を受け、徐々に以下のような行動を起こす。

  • 思い出を再現しようとする
  • 思い出を文章化する
  • SCP-1423に対して異常な独占欲を持つ
  • 理想的に改変された夏休みの夢を見始める
  • 夢に基づく日記をつけ始める
  • 夢の大幅な変化が文章化され、彼らの夏休みの構成要素が見つからず、彼らの夢を”適切に”見ることができないと訴える
  • より長い、本来の経験からはかけ離れた夢を求めて、SCP-1423の効果を利用し続けようとする

SCP-1423は、隣人から行方不明と通報があった███ █████の家から回収された。███ █████は1976年にカーク・ロンウッド高校の事件SCP-332-Aに巻き込まれた後、記憶処理が施されている。█████氏にはクラスB記憶処理が施され、これに関する調査が継続中。

被験者の残した文書は補遺で確認可能だが、支離滅裂な内容になっている。

思い出

Remembrance by Roget

作品の投稿日は2013/1/11。「思い出」は、

からなるTale。SCP-1833を模した構成で、序曲と終曲にはSCP-1833の性質が表れている。パート1はカーク・ロンウッド高校の4年生、マーチングバンドのメンバーであるリーの1976年6月12日からの日記形式のTaleで、リーの学生生活の様子がうかがえる内容になっている。しかし、彼の生活に失神交響楽が関わり始める。

パート1以降は三人称のストーリーになり、リーはSCP-332-A事件の生存者であったことが明らかになる。財団の記憶処置により事件にまつわる記憶を忘れ、貧しい生活をしていたリーのもとにSCP-1423と同一と思われる写真の入った封筒が届く。リーは写真から過去を思い出すとともに、リーを誘う失神交響楽からの声を聴く……、という内容。

Game Day Part 3: 同期生

Game Day Part 3: Synchronous  by Roget
http://www.scp-wiki.net/game-day-part-3-synchronous

作品の投稿日は2013/3/16 。こちらのTaleは封じ込め違反により引き起こされた騒動を描く共同執筆プロジェクト『Game Day』の中の一作。こちらのプロジェクトは、重大な封じ込め違反が発生したが、財団のクレフ博士等のキャラクター達が何らかの理由で動けない状態だったというプロットに沿ったストーリーを作るという企画のようです。

作品の内容は失神交響楽がサイト-77に侵入し、サイト職員がそこから逃げようとする話になっています。

SCP-332 – 1976年度カーク・ロンウッド高校マーチング・バンド

SCP-332 – The 1976 Kirk Lonwood High School Marching Band by Roget

作品の投稿日は2013/3/10。SCP-332は[編集済み]の町に位置するカーク・ロンウッド高校の1976年度のマーチング・バンドの生徒たち。オブジェクトクラスはEuclid Keter。バンドはSCP-332-1から-30として知られる30体のヒューマノイドにより構成され、1976年度のバンドのユニフォームを身に着け、1976年以前に製造された楽器を演奏している。全ての楽器には”失神交響楽”という言葉が刻まれている。

活動的でない期間は、最後に出現した場所の中央で気をつけの姿勢を取り続けている。空腹、苦痛を示したり、あるいは風雨に曝されることによる害を被った事例も存在せず、30年以上苦しむこともなく同じ地点に位置し続けている。財団の職員にコミュニケーションを取ろうとした事例は存在しない。

48時間毎に一度、活性状態に入り、全構成員が消失。別の人口密集地域に即座に再出現する。 出現場所はマーチングバンドを頻繁に開催する主な観光スポットやイベント施設を好んでいるものと思われる。排除区域内で人の立ち入り、もしくは15〜80,000Hzの音が起きた時、SCP-332も音を発生させ、周辺を15〜45分間行進し、最も近いヒト被験者の下に進み、楽曲を演奏する。

もし被験者がSCP-332により演奏される音楽を聴きとれた場合、楽器を手に入れ、被験者(以後SCP-332-Bと呼称)はSCP-332の演奏に加わる。10分以内にSCP-332に加われなかった場合、彼らはエア演奏をしながらバンドと共に行進し、SCP-332の発する音の口真似を試みる。SCP-332に加わったSCP-332-Bは極度の疲労と空腹により気絶するまで行進を続け、倒れた後は他のSCP-332とSCP-332-Bにより踏みにじられる。

SCP-332-Bが10人、SCP-332に加わる毎に、SCP-332が影響を及ぼす領域は300m増加する。この影響が及ぶ範囲は全てのSCP-332-Bが処理もしくは無力化されるまで拡大し続ける。

SCP-332が初めて始動した間に発生したSCP-332-A事件後、SCP-332は沈静化していた。SCP-332の始動から財団のエージェントにより無力化されるまでの間、SCP-332-A事件はカーク・ロンウッド高校の生徒・職員の40%を死に至らしめた。高校は火災に偽装して閉鎖され、生徒、地域住人、生存者はクラスB記憶処理がなされた。成功裡に終わったSCP-332の収容は1976年7月19日にアーカイブされ、Euclidに分類された。

しかし 2016/11/2、SCP-332は突如として収容エリアから消え去り、同時刻、サウスフロリダのスポーツ施設において異常事件が進行中であることが記録された。この事件後SCP-332は再収容されたと考えられているが、48時間毎に新たな場所に再出現している。

SCP-814 – 純音

SCP-814 – Pure Tones by Mr Carbon

作品の投稿日は2014/1/27。SCP-814-1は、唯一無二のデザインであるアンティークの蝋管型蓄音機を収めた華美なマホガニー製の筐体。オブジェクトクラスはEuclid。内部機構は完全に機能し、演奏用の音楽シリンダーを4つまで収納できる。特筆すべきことに、SCP-814-1は複数のシリンダーを同時再生することが可能。”SYNCOPE / 失神”という製造元のマークが、蓄音機の部品の幾つかにエッチング加工されている。

SCP-814-2は、SCP-814-1のシリンダー・スロットから回収された蓄音機用シリンダー4つの総称。これらのシリンダーはSCP-814-1とほぼ同時期に製造されているが、蝋ではなく焼入鋼で作られている。各シリンダーには”PURE TONE / 純音”というフレーズが両端に彫り込まれており、続けて、再生時に発生する正弦波音の周波数を示す数値がヘルツ単位で記されている。

SCP-814-2シリンダーをSCP-814-1で再生した場合、生成される正弦波音には異常なほど歪みがなく、これらの音は理論上不可能なレベルで正確。この音に曝露した人間は、微妙ながらも浸透力のある調和・正当性・幸福の感情について述べる。この経験には若干の中毒性があるため、SCP-814の人体実験は制限される。

SCP-814-2以外の音源再生にSCP-814-1を使用すると、局所的時空の大規模歪曲を引き起こす。

SCP-814-1/2の組み合わせ出力に曝露した被験者が、新しい音源のシリンダー再生を試すことを執拗に試み、稼働中にシリンダーを強引に除去したことで大規模歪曲が発生、実験室内にいた全職員が死亡した。

SCP-2316 – 校外学習

SCP-2316 – Field Trip by djkaktus

作品の投稿日は2016/1/25。SCP-2316は███████州████████郡の███████████湖に存在する異常現象。オブジェクトクラスはKeter。SCP-2316は水面に小さく集まった状態で浮かぶ、人間の死体のグループで、複数の死体の集まりのように見えるが、実際には集合意識で構成されている一実体である可能性が理論上想定されている。

SCP-2316は強力な認識災害であり、SCP-2316を視認した人間がその性質の一部を認識している、もしくは[認識災害につき除去]に在籍していた過去がある場合、その人物はSCP-2316の各実例を見覚えのある人間、典型的には幼少期からの知人であると信じ込む。

███████████湖に入る、またはSCP-2316実例に触れるといった形でSCP-2316実例との接触を試みた場合、それは他のSCP-2316実例の出現を引き起こす。追加の実例は認識災害の強化と確信のみを引き起こし、影響者に湖への入水を強制させる。湖に入った人物は消失し、回収されることはない。

このSCPには、カーク・ロンウッド高校ではなく、バーチウッド高校、75年の秋というキーワードが出てきますが、認識災害系のSCPであり、タグがclass-of-76となっていることから、何らかの関係がありそうです。

決して色あせない 

Not Fade Away by Shaggydredlocks
http://www.scp-wiki.net/not-fade-away

こちらのTaleはひとつ前で紹介したSCP-2316 – 校外学習に関連する作品。投稿日は2016/10/31。あらすじは、落書きをするために町外れの放置された古い給水塔に登った男が偶然”湖”で浮き沈みする何かを見てしまうというもの。当然強力な認識災害に襲われることになります。文字装飾による認識災害の表現が印象的なSCP-2316好きにおすすめの作品です。そこから彼らを見ることができるかい?

SCP-3776 – キャンプ・ニムロッド

SCP-3776 – Camp Nimrod by Roget

作品の投稿日は2017/9/1。SCP-3776はアメリカ合衆国・アパラチア地域(アメリカ合衆国東部の地域)の大半に影響を及ぼしている異常現象。オブジェクトクラスはEuclid。中古の衣服や物品を販売する小売店に、キャンプ・ニムロッドの図像的表現やその他の関連性を有するシャツ・旗・工芸品などのオブジェクトが出現する。

これらのオブジェクトと物理的に接触すると、“思春期に’キャンプ・ニムロッド’というサマーキャンプで過ごした”とされる時期の鮮明かつ詳細な記憶が被験者の意識に現れる。証言によると、問題のキャンプには木造の小屋があり、小川が流れ込んでいる湖のほとりに位置していて、チューブを使った川下り・アーチェリー・工芸・荒野での大騒ぎなど様々なキャンプ関連の活動が行われていた。

場所やキャンプの期間などの具体的な詳細について尋ねる試みは、嫌悪感や敵対的反応を招く。
いったん接触すると、密封された段ボール箱が、被験者の実親が最後に独居していた建物の屋根裏部屋に出現する。

対象者以外の人物が開封した場合、箱には灰と大量の生きたワモンゴキブリが入っており、対象者が開封した場合、箱には被験者のキャンプ・ニムロッドでの経験に関連するとされる思い出の品が多数入っている。
通常、ビーズ・衣服・その他の装身具に加えて、様々な形態の何らかの形で対象者を主題とする媒体(写真が最も一般的でビデオテープ・フィルムリール・楽譜・手書きのスケッチなどが入っている場合もある)も発見される。

大半の事例において、年鑑風の集合写真が1枚存在する。全ての物品には環境曝露と時間経過による劣化が見られる。これらのオブジェクトを通じてSCP-3776の位置を明らかにする事ができるかは確証されていないが、 被験者がSCP-3776に参加した記憶のある人々を特定し、接触するのに十分なだけの情報が常に存在している。ほぼ全ての事例で、これらの人物は被験者と地理的に近い地域に居住している。全ての人物はSCP-3776の既存知識を有する状態で見つかっている。彼らとの接触によってもSCP-3776の効果が拡散する。2番目に一般的な媒介となる。

2名のSCP-3776影響者が会話を始めると、彼らの精神的能力は会話が進むにつれて急激に低下する。長さの程度に依らず、複数回の会話によって脳が認知症の初期段階に入ることが判明している。対応して進行する身体機能の劣化は、対象者たち自身からは認知されない。

SCP-3776に関連する情報や人物を探し続けると、この効果は加速し、多くの影響者は体調の悪化による病気への抵抗力低下、脳の機能不全、早期発症型認知症、またごく少数の例ではキャンプ・ニムロッドを探して荒野へ彷徨い出すことによって死に至る。

SCP-3935 – これこそが静かな狂気が作りし物

SCP-3935 – This Thing a Quiet Madness Made

こちらは、SCP-2316 – 校外学習の著者、djkaktus氏の作品。投稿日は2017/11/21。

SCP-3935はインディアナ州にあるサルベーション高等学校の下に位置する超時間的かつ超空間的な非ユークリッド空間。オブジェクトクラスはEuclid。空間へは、プールの下、建物の北西の角の近くにある地下室の崩壊した壁の部分を通ってのみ到達することができる。

地下室は、崩壊した地下部分の約25 m下、石造りのアーチが含まれる小さな前室に存在している。アーチの本来の作成者やどのようにして最初に地下に埋められたかは不明。アーチにはどの文献にも存在しないと考えられる英語の語句が刻まれている。

SCP-3935は、1976年4月18日の週にサルベーション高等学校内で起こった一連の超常現象に続いて初めて発見され、連邦調査局異常事件課のメンバーによって調査された。学校の主要な超常活動期間が終わった後、前室が発見された。

時間経過とともに、サルベーション高校の外での異常現象がより顕著になり始め、1976年4月に発生したイベントのあと、町は正式に居住を禁止され、全町民が移転した。

サルベーション高等学校内で起こった一連の超常現象、財団による調査内容は補遺に書かれている。

歪んだ顔のチアリーダー部員、9人の人型実体、黒い人型実体……。サルベーション高等学校に起きた不気味な超常現象の数々は何を物語っているのでしょうか……。

1975年7月5日

July 5th, 1975 by Perelka_LNot
http://www.scp-wiki.net/acts-of-abuse

作品の投稿日は2018/1/30 。こちらのTaleは誰かがあなたに語りかけているという形式で書かれています。その内容は、おそらくはSNS系サイトで級友の名前を見て過去のことを思い起こしたあなたが、SCP-2316の湖に来て湖に入り込み、底に別のものが有ることを思い出すというもの。

SCP-791-JP – タイムカプセル (著者により削除済)

タイムカプセル by AiliceHershey

こちらは日本支部の作品で作品の投稿日は2018/3/17。

SCP-791-JPは何らかのトリガーによってもたらされる、不可逆的な認識災害、並びに記憶影響。未だにそれらを引き起こす起点が何であるのかは判明していない。SCP-791-JPの曝露者は、アメリカ国内に居住していた若者で、SCP-791-JPに曝露すると「不特定多数の物品を地面に埋めなければならない」という強迫的な観念を有するようになる。地面に埋めた物品として、曝露者と親しい間柄の人物が写った写真曝露者の通学していた高校の年鑑Tシャツ等が発見されている。またその強迫的な観念は意思疎通が困難になるほどの言語障害を引き起こす。

SCP-791-JPは、1976年にカリフォルニア州のローンミッド高校にて、同高生徒が三名の同高生徒によって生き埋めにされ殺害された事件がきっかけとなり発見された。この事件の容疑者はSCP-791-JPの暴露者であり、現在、州立刑務所において服役、並びに経過観察が行われている。

彼らのインタビューを行なったエージェントはカーク・ロンウッド高校の敷地内に埋められた状態で発見された。実行犯はローンミッド高校の生徒2名でこの2名もSCP-791-JPの暴露者として収監されている。エージェントの死因はタイムカプセルを飲み込んだことによる失血死であった。

SCP-6132-J – 地形にファンブル

SCP-6132-J – Terrain Fumble
原著者 Doctor Cimmerian
http://www.scp-wiki.net/scp-6132-j
http://ja.scp-wiki.net/scp-6132-j

こちらはジョークSCP。投稿日は2018/10/14。

SCP-6132-Jはいくつか認識不可能な領域が存在するランドマクナリー社の地図一式。地図に出現する大陸は認識可能である一方で、その他の地理的特徴の名前を挙げることはできない。

しかし、SCP-6132-Jを見る人間は描写された地理的特徴の種類を認識することができる。SCP-6132-Jの観察者はしばしば”海”や”川”などの特徴を指定するが、その場所の本来の名前を思い出すことはできない。

SCP-6132-Jは元々1976年にカーク・ロンウッド高校で地理学の教材集とともに発見された。SCP-6132-Jのすぐ近くで回収された教材の中で類似した特性を持つものは存在しない。

どういうことなのかは実験で明らかになります。あの名台詞が元ネタです。

SCP-4833 – 失神交響楽

SCP-4833 – The Syncope Symphony
原著者 Tufto
http://www.scp-wiki.net/scp-4833
http://ja.scp-wiki.net/scp-4833

投稿日は2019/2/7。謎に包まれていた“失神交響楽”の活動がこのSCPでついに明らかになります。

SCP-4833は、通常“失神交響楽”の名称で活動している、現実改変能力者の組織化された集団。オブジェクトクラスはKeter。SCP-4833は10~29名の人物で構成されており、その全員が類似の能力や特性を示すと考えられている。

主な活動は、15~18歳の青少年を対象とする、未知の目的のための異常な改変を意図した実験で、1940年代後半に始まった。40年代後半以降に多数の人物を誘拐、強制改造し、異常事態の重大な発生要因であったが、近年、その影響力は著しく減退している。

上記以外の点で、SCP-4833の目的、手口、基本的性質は殆ど知られていない。SCP-4833は自ら画策した事件を通して間接的にしか財団エージェントと遭遇していない。数名の生存者から得られた証言は、SCP-4833の最終目標が“調和の状態state of harmony)の確立であることを示しているが、それが何を意味するかは不明。

SCP-4833の異常特性は記憶と音楽を中心に展開される。財団が遭遇した事例の大部分において、彼らは管弦楽団または楽器店のどちらかの形式で現れている。SCP-4833構成員の目撃者は例外無く彼らが“仮面を付けて”いると述べる。しかしながら、このような目撃者は全員が忘却効果に曝されているため、更なる詳細は不明確。

SCP-4833は1970年代半ばに初めて財団の注目を集めた。間もなく、SCP-4833の調査と追跡を明確な目標に掲げた専門機動部隊が設立された。この機動部隊は今日までSCP-4833構成員の追跡には成功していないものの、SCP-4833のより広範な活動を収容するのに役立つ情報を数多く提供している。

SCP-4833のタイムライン

  • 1947年: SCP-4833の活動が始まったと考えられる。青少年が世界各地で誘拐され始めるが、とりわけイエローストーン国立公園の近傍に被害が集中している。
  • 1964年: 最初の集団実験がアイダホ州ボイシで行われる。世界オカルト連合をはじめとする様々な組織からの圧力により、SCP-4833は███████州████████郡に主要活動拠点を移転したと考えられる。
  • 1969年: SCP-4833は[編集済]の町に“失神交響楽”という名の楽器店を開く。当初、異常な活動は発生しなかった。
  • 1975年、秋: 集団認識災害事件が███████████湖で発生。この事件をSCP-4833と関連付ける決定的な証拠は発見されていないが、異常存在の性質はSCP-4833の手口と一致している。
  • 1976年: SCP-4833による一連の実験がカーク・ロンウッド高校および███████高校で行われる。問題の高校と町には速やかに避難措置が取られ、財団の制御下に置かれる。“失神交響楽”楽器店は財団が襲撃した時点で既に放棄されていた。
  • 1977年: SCP-4833に誘拐された人物の数は1976年と比較して急激に減少し、今日に至るまでその傾向が続いている。超常コミュニティにおいて、これはSCP-4833が1976年の何処かの時点で目標を達成したためであり、その後の誘拐は単なる“微調律”の一種に過ぎないと推測されている。
  • 1988年: 財団職員とSCP-4833に改造された人物の、2019年以前の最後の既知の遭遇。
  • 2019年: 事案4833-8C(下記参照)。

補遺の中でSCP-4833の目的や活動の一端が垣間見られます。

育つ子は寝る

投稿日は2019/6/1。オネイロイ・コレクティブ関連の日本支部Tale。オネイロイは夢の世界において現れる個人の潜在意識であり、誰かの夢それ自体を指すようで、その集合意識のひとつがオネイロイ・コレクティブです。

このTaleは、財団職員のオネイロイからなるFoundation Collectiveから『アークロール高校 集団失踪事件』という検索キーワードで集められた情報を見ることができます。途中謎の存在がアクセスしてきて……。

SCP-4211 – メモワールメント

SCP-4211 – Memoirmento

投稿日は2019/6/16。

SCP-4211はある日記帳に書き込まれた認識災害特性を持つ文章の総称。オブジェクトクラスは Safe。これらの書き込みに含まれる認識災害は、読者が一定の条件を満たさない限り、その真の内容を読むことを妨げる。具体的には、SCP-4211は難読化を介して自らの内容に暗号を組み込み、読者が暗号鍵を持たない場合には文章を改変する。

一定の条件を満たす人物だけが本来の日記の内容を読むことができるそうです。

暗号鍵はある画像と質問の組み合わせに対する形態形成的共鳴であり、恐らく日記の著者によって設定されている。このため、著者への強い共感反応や似通った脳機能を有する人物のみが、SCP-4211の改変されていない内容を読むことができる。

SCP-4211の内容を転写、議論、コピーする試みも同じ結果になる — 内容を普通に閲覧するのに十分な著者との精神同調性がある人物は転写/スピーチを理解できるが、そうでない人物は改変された偽の内容しか認識できない。SCP-4211の内容への曝露は、暗号化されているか否かに依らず、以下の一時的な症状を引き起こす可能性がある。

  • 混乱
  • 記憶喪失
  • 頭痛/片頭痛
  • 激しいビジュアルスノウ
  • 誤った記憶
  • 睡眠麻痺
  • 相貌失認(身近な人々の顔を認識できないことで特徴付けられる神経学的な症状
  • 幻覚

SCP-4211を含む日記はオーガスタス・エールリヒ・シニア(POI-9873(故人)。死後、彼の所持品からは多数のSCPオブジェクトが発見された。)の所持品から回収されたが、第三者から購入したものと仮定されている。その自己隠蔽性質ゆえに、日記帳の内容に関する研究は限られている。しかしながら、筆跡鑑定はこれらの文章に複数名の著者が存在することを示しており、メタ分析では溺死した家族への言及が(著者にそのような履歴が無いにも拘らず)繰り返し行われていると確認されている。

明らかにSCP-2316 – 校外学習に関連してるように見えます。

日記の内容は補遺4211.1 — 転写で読むことができる。

SCP-4316 – 水の温もり

SCP-4316 – The Water’s Warm

投稿日は2019/6/16。

SCP-4316はウェストヴァージニア州のサマーキャンプ場、キャンプ・カナブにある焚火。オブジェクトクラスは Safe。州の記録によると、この土地は1955年に買収され、キャンプ場が構築された。1977年までキャンプ避暑地として運営されているが、その時点で記録は途絶えている。キャンプ場には7棟のキャビンに加えて、カヌー桟橋、キャンプファイヤー用の炉、食堂などのレクリエーション施設が多数設けられている。

SCP-4316の異常効果は点火された時に発現する。SCP-4316は未知のガス状物質(以下SCP-4316-A)を大量に生成し、SCP-4316-Aは霧を形成して地面の近くに漂う。SCP-4316-Aを吸入した全ての人物は12~16時間継続する遁走状態に入る。SCP-4316が生成できるSCP-4316-Aの量には上限が無いように思われる。SCP-4316は日の出近くになると、焼けた形跡の無い木材を残して自ら消える。

遁走状態とは解離性とん走を指すようです。過去の記憶の一部またはすべてを失い、通常は家族や仕事を残して普段の居場所から姿を消すという精神疾患です。実験記録では自身が何者かを忘れ、若い頃に戻ったかのようです。

SCP-4316-Aはキャンプ・カナブを通して拡散しながらヒト型の形状を取る。これらの形状は概ね不明瞭で詳細な顔立ちを欠いているが、性別・身長・衣服などの全体的な特徴は区別できる。事象1回ごとにそれぞれ独特な6~13体の形状が観察されている。

SCP-4316-Aを吸入した人物は、その後の夜間を通してヒト型形状群との活動に従事する。この活動内容は、SCP-4316の傍の地面にただ寝転がることから、近くのパゴタ湖での水泳に至るまで幅広く変化する。ヒト型形状群はどの時点でも言葉を発しない。

日の出から約1時間後、SCP-4316-Aはあらゆる物体表面で結露し始める。ヒト型形状の活動は鈍化した無気力なものになり、やがて完全に消散する。影響者は、前夜の出来事に関する鮮明ながらも誤った記憶と共に、周辺状況への認識をゆっくりと取り戻す。

補遺SCP-4316.01でDクラス職員による実験を読むことができる。補遺4316.03には実験で得られた『キャンプ・カナブ1976年度夏季お楽しみ祭り!』という関連文書が添付されている。

76年度のこのキャンプ場で何が起きたのでしょうか?関連文章には水上安全講習会、告別式という不穏な言葉が書かれています。Dクラス職員はシンディ・クレンショウとサマーキャンプに来たが、 あの子は消えたと述べています。思い出には、リーと同じシンディ”というバンドメンバーがいましたが、どう関連しているのでしょうか……。

76年シリーズとはいったい何なのか?

76年シリーズのSCP&Taleを紹介しました。76年シリーズは、SCP-814を除き、すべて認識災害のSCPとなっており、失神交響楽という謎の団体が、各SCPと関わっているようです。

失神交響楽

SCPとTaleの内容から、失神交響楽に関するものをまとめてみます。

1976年、[編集済み]の町に位置するカーク・ロンウッド高校に資金問題が発生し、放課後活動の多くが中止になった。これに目を付けたと思われる失神交響楽が、課外活動のための年間資金調達への寄付、マーチングバンドへのユニフォームの提供を行い、徐々にKL高校に接近する。失神交響楽は表向きは町に新しくできた音楽店として活動しており、KL高校の生徒には大幅な割引販売を行っている。

KL高校では失神交響楽の支援するプログラムも行われるようになり、参加者には無償でランチメニューが提供されるようになった。この支援プログラムはおそらくマーチングバンドを対象としたものと思われ、バンドは試合のために集中訓練で猛練習を行うようになった。また新しい訓練計画の一環として、ビタミン剤と称した錠剤が渡され、メンバーは服用が指示されている。

その後、失神交響楽の関係者と思われるヴェルナー教授がKL高校の校長に就任(翻訳ではヴェルナーの法則、となっていましたが、原文ではPrincipal Wehrnerとなっており、Principal は校長の意味もあるので、ここでは話の流れからヴェルナー校長の意味だと思われます)。新しい時間割システムを導入し、校内では失神交響楽としての理念が放送されるようになった。バンドメンバーのみ学校の敷地外への外出を許可するという謎のルールも放送され、違反者は破滅をするのみと警告されている。

このときKL高校は完全に失神交響楽の支配下に入ったと思われます。

最終的に失神交響楽はSCP-332を始動させ、SCP-332-A事件を起こす。財団により無力化されるまでの間、SCP-332-A事件はKL高校の生徒・職員の40%を死に至らしめた。高校は火災に偽装して閉鎖。生徒、地域住人、生存者はクラスB記憶処理がなされた。成功裡に終わったSCP-332の収容は1976年7月19日にアーカイブされた。

事件から数年後、SCP-332-A事件の生存者で、記憶処置を受けたリーのもとに、SCP-1423らしき写真が届く。写真に写っている人物は、シンディ、リー、アンディの3人だった。リーに届いた写真の裏には、”私達は最高の一年を過ごしました!”というSCP-1423の裏に書かれているものと同じメッセージが書かれており、それに加えて、”またすぐに会えることを祈ってる!~愛してるわ。シンディより XOXOXOX”というメッセージが書かれていた。

リーのもとに届いた写真は、SCP-1423と同じシーンのようですが、説明に書かれていたメッセージと異なるため、財団が収容しているSCP-1423とは別物のようです。

失神交響楽の目的

Taleの中では、失神交響楽によると思しき放送で以下のように述べています。

  • 指揮者は我々の発言を聞いているでしょう。彼は今、動悸を打つリズムや走っている群衆にいたるまで、我々の全てを聞いています。そのベル、そしてその黒板。それこそがハーモニーです。
  • 我々の多くが傷つき、目標の為の人柱となっていることを知っていますが、我々は音の為だけに潜在能力を最大限発揮するための練習を行います。
  • 成し遂げたいことは、人生のオーケストラをつくり上げることです。
  • 役割を全うしている物は全て、グランドシンフォニーで一つの音符となります。

これらの言葉から、失神交響楽の目的は、この世界を演奏を中心とした世界に再構築することのように思われます。人々は演奏のためだけにすべてを捧げる存在となり、人々の奏でるハーモニーだけが響き渡るという世界に。また、我々の全てを聞いているという指揮者も存在するようです(この指揮者はSCP-332の写真に映る素性不明の男性のことかもしれません)。

失神交響楽はこの目的のためにSCP-332を始動させたと思われます。SCP-332は、演奏を聞いた曝露者が10人加わるたびに、影響を及ぼす領域が300m増加するため、財団によって無力化されなければ、世界は彼らの望む世界になっていたでしょう。

失神交響楽がマーチングバンドに提供した薬や食事は、SCP-332作成のための実験、または作成に必要な処置だった可能性があります。また、SCP-332は、曝露者が行進に加わるという認識災害ですが、失神交響楽には認識災害オブジェクトの作成能力があったと思われます。失神交響楽の関係者が、SCP-1976という認識災害を起こすオブジェクトを作りだしたようで、また失神交響楽は局所的時空の大規模歪曲が可能な蓄音機、SCP-814の作成に関与しているようです。

各SCPとの関連

SCP-1833(高校年鑑)とSCP-1423(写真)は失神交響楽が意図的に作り出した、または偶然、SCP-332の影響で認識災害を帯びるようになったものなのではないかと思われます。

SCP-1976は失神交響楽関係者が作り出したSCPのようで、SCP-332(マーチング・バンド )とSCP-814(蓄音機)が失神交響楽が直接関与したSCPと見られます。

SCP-2316(湖)は1975年のバーチウッド高校が起源のようで、失神交響楽が関わっているかは不明ですが、SCP-332を作成しようとして失敗した結果なのかもしれません。SCP-3776(キャンプ)も同様に失神交響楽が関わっているかは不明ですが、Taleによると1976年にリーは仲間たちと旅行に行っており、旅行先がキャンプ・ニムロッドだったのかもしれません。

おわりに

76年シリーズについてまとめてみました。青春の記憶が歪み、今の自分を惑わすというノスタルジーと恐怖が織り交ざったSCPでした。最後までお読みいただきありがとうございました!

 


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