前回よりお送りしていますPitch Havenシリーズ紹介と考察です。今回はその第3回としてSCP-1903 – ジャッキーの秘密を紹介&考察します。報告書の画像は閲覧注意です。スチュアートとサラはこのSCPにより被害を受け、サイト-45-Bまたはサイト-45-Cから外出できなくなります。
前回の記事はこちらです。
http://scpnote.com/archives/pitch-haven-scp-1913.html
SCP-1903 – ジャッキーの秘密
原著者 Fantem
http://ja.scp-wiki.net/scp-1903
それではSCP-1903を見ていきます。SCP-1903の説明には4つの改訂版があり、徐々に異常性が判明していくのですが、長くなるため今回はまとめて説明します。
SCP-1903はジャッキー・バーターとして知られていた身長1.62mの左目を取り除かれた女性の人間。オブジェクトクラスはEuclid (元Safe)。黒ずんだ鉤爪のような手足を持ち、兎の耳の装飾品を身に付け、紙の張り子型の兎のマスクを被っている。マスクは肌細胞、プラスチックに類似した材質、血液、綿、繊維、少量の水銀で構成されている。
記事冒頭の画像がSCP-1903です。恐ろしい外見をしています……。
SCP-1903は手と足の孔を通して水銀と血液を生成する。この出血は大量出血であるらしく、SCP-1903の造血量は平均の人間よりも多い。SCP-1903はこの平均より多い造血で大量出血に対処していると考えられている。
SCP-1903は条件付きの情報災害を持つ。その条件は以下の情報を知ることで満たされる。
- A██████・F████という人物の名前
- A██████・F████のSCP-1903に対する特定の行動
- 収容以前のSCP-1903のA██████・F████に対する仕事の内容
条件を満たした人物には収容中のSCP-1903が受けている影響に類似した症状が現れる。
情報を知ることで被害を受けるタイプですね。
上記の誘発情報に曝露すると、その2日後に曝露者は水銀中毒の症状を示し始め、顔面部の周囲の肌の殆どが剥げる。5日後、影響を受けた箇所が真っ白になった場合、SCP-1903のマスクに類似した構成の保護層を形成する。このマスクには水銀の痕跡は見られない。
この層は顔面部全体を覆うまでその形成を続け、最終的に通常は兎、猫、狼、狐、鼠を表したSCP-1903に類似した紙の張り子のマスクになる。この変化の過程で、手と足は黒く変色し、その爪は鋭く、鉤爪状に伸び、聴覚はマスクが表す動物の耳の装飾品の近くに移動する。両耳がスペア無しでは修復不可能になった場合、永久的な聴覚障害を負う。
一旦マスクが完全に発達すると、特定の幻覚を見るようになり、影響を受けていない者とのSCP-1903に関する議論を渋るようになるが、その他行動の変化は見られない。
2から3日後、血液がこの曝露者の手、足、歯茎の孔から滲み出始め、数時間以内に、水銀が血流に現れ始める。この現象について、曝露者自身や曝露者同士では身体的な影響を与えないが、この曝露者の精神衛生と、影響を受けなかった者の肉体と精神面に重度の影響を及ぼす。
SCP-1903自身も水銀による身体的影響はないが、重度の精神的な損害を受けている。
ここに書かれている影響を受けなかった者の肉体への影響とは水銀による中毒のことだと思われます。水銀は毒性の高い物質であり、常温で気化するため蒸気を吸い続けると水銀中毒になる危険性があります。急性中毒では頭痛、悪心、腹痛、嘔吐、下痢の症状が表れ、高濃度の場合は腎障害、化学性肺炎となるそうです。
また水銀中毒には精神面への影響もあり、情緒不安定、記憶力減退、不眠、抑うつ、性的無関心、幻覚等の精神症状が表れるそうです。
曝露者が影響を受けていない人物に誘発情報を話すと、その人物は曝露者の受けている影響と同じ段階まで変化し、造血が加速し始める。
特別収容プロトコル
特別収容プロトコルには、SCP-1903収容室にフィルター付き換気システムを備え付けること、職員は標準有毒物質取扱規約を遵守し、SCP-1903を取り扱う間は現在着用している衣類の上に適切なハザードスーツを身に付けることが定められている。
水銀中毒を防ぐためですね。
SCP-1903との意思疎通は心理的、及び精神的治療にのみに制限され、左目に巻かれた包帯は2日に1回交換される。
SCP-1903は精神的治療を必要としているようです。
情報を見た者は情報災害の影響を受けるため、SCP-1903に関する情報は、情報災害として取り扱われ詳細な情報の閲覧は制限されている。
SCP-1903担当職員は最低15人と決められており、新任のSCP-1903担当職員には必読資料として、無検閲の資料が手渡される。SCP-1903担当職員は正規の雇用と同様に見なされ、潜在的なSCP-1903担当職員の補充、または異動は非SCP-1903担当職員によって行われる。
SCP-1903担当職員は必然的に情報災害の影響を受けるという訳ですね。ずいぶんきつい職務です。
情報災害の影響下にあるためSCP-1903担当職員は非常事態以外サイト-45-Bまたはサイト-45-Cの構内に留まらなければならないとされている。
担当職員は移動が制限されます。ちなみにPitch Havenのハブページによるとサイト-45-Bは民間のメンタルケア施設を装った施設で、サイト-45在籍職員へ住居、慰安、娯楽(シアタールームやレストラン)を提供しています。その地下にあるサイト-45-CでSCPの研究と収容が行われているそうです。
しかしながら、唯一、10月31日の週は、全てのSCP-1903担当職員の閉所恐怖症、ストレス、不安を軽減させるため休暇期間となっている。
10月31日の週のみ外出が可能となっています。その理由は、仮装者が溢れるハロウィーンであれば一般市民が担当職員らの姿を見ても異常に思わないためではないでしょうか。
発見の経緯
SCP-1903はSCP-1903の目の傷の治療を行っていた、ネバダ・████████救急医療での治療中に発見された。後にSCP-1903の下顎の輪郭より上部の表皮の大部分が剥がれている事が92時間の治療後に報告された。
92時間の治療という文章は原文に書かれていました。
救急医療から回収したカルテによると、SCP-1903の眼窩全体に[編集済]と水銀同位元素の痕跡、儀式的な傷が確認された。[編集済]は水銀同位元素により重度の汚染状態にあり、生物学的鑑定を妨げた(翻訳はDNA鑑定でしたが、原文の方がこの時代はまだDNA鑑定がなかったとしてbiological matching tests(生物学的鑑定)に変更されていました)。
[編集済]とは何でしょうか?生物学的鑑定が必要なものであるようですが……。
財団の調査によるとSCP-1903の元の職場はA███・ドナー(以下A・ドナー)という人物が経営する█████ █████で、SCP-1903はそこの従業員であった。SCP-1903は財団職員との会話を拒否していた。
194█/02/24、エージェント・サラは雇用主であるA・ドナーにインタビューを行ない(インタビュー1903-1)、SCP-1903のもとに通うA██████・F████という人物(以下A・F)の情報を得た。
財団は調査官をA・Fの家に派遣したが、A・Fは遺体で発見され、発見の約12時間前に死んでいた事が判明した。A・Fの下顎の輪郭より上部の数枚の皮膚層は生物的なマスクと入れ替わっており、死因は飛び出しナイフで自身のマスクを切り、浴室のカウンターで引き剥がして取り除いたことによる重度の外傷と大量出血であった。A・Fの生物的なマスクには水銀が含まれていなかった。
█████ █████の女性従業員の制服は、動物の耳の装飾品と白いマスクで、女性従業員は猫、狐、兎、狼、鼠のいずれかの格好になっていた。
これはA・ドナーの”楽しい時間を過ごす”、”ジャッキーは奴らの好みの調教師だった。”という証言と併せて考えると█████ █████はいわゆる風俗店(SM?)の店であったようです。
インタビューによるとA・Fは高給取りで化学プラントの管理をしており、いつも毎回顔ぶれが異なる3、4人の連れがいた模様。A・ドナーの店には夫を不審に思ったA・Fの妻が情報を求めて来ていたようで、就業時間後にジャッキー(SCP-1903)のところに行ったに違いないとA・ドナーは答えている。翌日ジャッキーは出勤してこなかった。
遅効性情報災害の発見
サラ・クロウリーのインタビューから3日後の194█/02/27、SCP-1903に遅効性情報災害が含まれている事が判明する。SCP-1903報告書改訂版-3(財団情報災害部門からの通知)が作成され、SCP-1903の情報は一時的に削除された。
この情報災害の影響は研究班、2人の警備員、2人の情報提供者を通じて拡散。特別収容プロトコル改訂版-1、改訂版-2の筆者であるジェニングス研究助手はこの情報災害の影響を受け、隔離の3日後にマスクを取り除き自殺した。ヘイワード博士は、無検閲の改訂版-2を読んだため、情報災害の被害を受けた。
ヘイワード博士は情報災害の被害を受けてしまいますが、エージェント・サラも情報災害の条件を満たすため、情報災害の影響下にあると考えられます。ハブページのサラの紹介にもSCP-1903に感染していると書かれています。
ヘイワード博士は、SCP-1903が収容室の観察窓に近づき、博士と意思疎通を試みたことを報告し、インタビュー1903-2が行われた。
インタビューによるとヘイワード博士が観察室で改訂版2を読み終えた際に、SCP-1903が観察室の窓越しに彼を見つめていることに気付いた。本文中のSCP-1903の画像はその時のもので、SCP-1903がヘイワード博士は”彼女は僕が資料を読んでいることに気が付いて、誰にも教えるなと警告したんだと思います。”と推測している。
SCP-1903は口に人差し指を当てて意図を伝えたようです。記事冒頭の画像はこの時撮影されたものでした。
ヘイワード博士は幻覚について、露出の多い白いタキシード・イブニングガウンを着たマスク(█████ █████のものと類似)を着けた人々が彼を見つめていて、マスクをつけていないA・ドナーも彼を睨むように見つめていたと報告した。
他のSCP-1903職員も同様の報告をしている。
以上がSCP-1903の内容になりますが、ちょっと時系列がわかりにくいので、時系列もまとめてみました。
SCP-1903の時系列
SCP-1903の記述を基にした時系列は以下のようになります。
- A・Fが店に来てジャッキーと会う
- ジャッキーがA・Fの妻と会う?
- ジャッキーは左目を負傷し、救急医療での治療を受ける
- 92時間の治療後に顔の表皮が剥がれマスクが形成される
- 財団はジャッキーを収容
- 194█/01/04、改訂版-1作成
- 194█/02/24; 24:50、サラ・クロウリーがA・ドナーへインタビューを行う
- 194█/02/25、改訂版-2作成
- A・F、マスクを外し死亡
- 財団調査官A・Fの家へ、A・Fの遺体が発見される。A・Fは発見の約12時間前に死亡していた
- ヘイワード博士、SCP-1903の異常行動を報告。ヘイワード博士はR.A.ジェニングスに改訂版1と2の執筆を命じる
- 194█/02/27、事件-1903-3発生。SCP-1903に遅効性情報災害が含まれている事が判明、その影響はその研究班、2人の警備員、2人の情報提供者を通じて拡散し、20名の職員が情報災害の影響を受けていた
- 同日、改訂版-3でSCP-1903の情報を一時的に削除
- ジェニングスは進行した症状に苦しみ、3日後に自殺
- 194█/03/07; 12:30 ヘイワード博士、インタビュー1903-2実施
- 194█/03/09 改訂版-4作成
SCP-1903に何が起きたか
結局のところSCP-1903に何が起きたのでしょうか。よくわからない点は誰がSCP-1903を傷つけ、そしてなぜSCP-1903が異常性を有するようになったのか、です。書かれていた内容からわかることをまとめると次のようになります。
SCP-1903ことジャッキー・バーターはA・ドナーという人物が経営する█████ █████で働いており、彼女をひいきにしている客であるA・Fまたは、その後に彼女のもとへ訪れたA・Fの妻との間で何かが起きた。その結果SCP-1903は異常性を有するようになり、A・Fは情報災害に曝露し自殺した。
うーん、よくわからないですね。SCP-1903に何が起きたか得られる情報から想像するしかなさそうです。
まずSCP-1903が救急病院で治療されていた時の状態を思い出してみます。SCP-1903の左目は、錐状の刃物と考えられる鋭い物体によって取り除かれていて、SCP-1903眼窩の全体に[編集済]と水銀同位元素の痕、儀式的な傷が確認されていました。
SCP-1903を傷つけた加害者は、単純に考えるならA・FまたはA・Fの妻になります。そして儀式的な傷が確認されていることから何らかの儀式としてSCP-1903を傷つけたと解釈できます。SCP-1903への傷害が何らかの儀式であるなら[編集済]と水銀はこの儀式に必要なものだったと説明することができそうです。常温で液体の金属である水銀はその珍しい性質から伝統的儀式で使われているようです。
さらに水銀は錬金術の理論である三原質(硫黄・水銀・塩)の一つで、錬金術においては重要な物質であるようです(但しこの水銀は象徴的な表現で、実際の水銀を指しているわけではないようです)。ちなみに硫黄は前回の記事で紹介したSCP-1913 – 猛るモノ達では、実体達が忌避していた物質でした。SCP-2746-1の住民と錬金術が関係するならば水銀は儀式の一環で使用された可能性が高いです。
[編集済]はなんでしょうか?脚注に書かれていましたが、水銀により妨害されるものの、生物学的鑑定を行えるものではあるようです。つまり[編集済]は生物に由来するものだということになります。いずれにしても傷つけられたことは確かです。
SCP-1903に心理的、及び精神的治療が必要なのは、生きたまま目を取り除くという身の毛がよだつような被害を受けたからでしょう。もしかすると忌まわしい被害の記憶を触れられたくない、秘密にしたいという強い思いが情報災害を呼び起こしたののかもしれません。ジャッキーの秘密というメタタイトルもこのことを暗に示しているように思えます。マスクが形成されたのは傷ついた顔を隠すためではないでしょうか。
さらに情報災害の曝露者はSCP-1903と同じく水銀により精神状態が悪化して苦しむことになり、自殺者を出します。これは秘密を知るものに罰を与えているように思えます。A・Fは情報災害の影響を受けて自殺しています。
よって結論としてはA・Fが加害者であり、SCP-1903は加害者への報復と秘密の拡散防止を願い、SCP-1903に異常性質が発現したと思われます。
この異常性質はSCP-1903自身の力と考えることもできますが、情報災害で形成されたマスクが動物の姿であることを考えると、この異常性はSCP-2746-1の元住人がもたらしたものではないかと考えられます。SCP-2746-1の元住人がSCP-1903を助けた結果、異常性が生まれたのではないでしょうか。
SCP-1903に水銀中毒の身体的症状が見られない理由は、SCP-1903を助けるため、水銀への肉体的耐性が付与されたからではないかと思われます。A・Fによる被害を受けた後にSCP-1903のもとを訪れた人物はA・Fの妻でした。A・Fの妻がSCP-2746-1の元住人でSCP-1903を助けたのだと思われます。
ここに来て浮かび上がる新たな疑問点があります。次にA・Fが行ったと思われる儀式的な暴行の目的、A・FとA・Fの妻の正体について考えてみます。
A・Fの正体と目的
A・Fが行ったと思しき儀式的な暴行の目的。それはクローヴィスの復活ではないかと思われます。
SCP-1903の異常性である左目が無くウサギの耳とマスクをつけているという姿は、クローヴィスの姿と類似しています。クローヴィスは元は黒い兎で、刑罰により人の殻が与えられ左目を貫かれています。
A・Fは化学プラントの管理をしていたようですが、偽名を用いた連れがいた点はなにか裏がありそうです。A・Fは本当はプロメテウス・ラボの関係者ではないでしょうか。そしてA・FはSCP-1903をクローヴィスと同じ状態にし、儀式を行うことでクローヴィスを復活させようとしたのかもしれません。[編集済]はクローヴィスに由来する血液等の生物的な構成物だと思われます。
前回の記事ではプロメテウス・ラボはFredrickとAgathosの復活を望んでいるのではないかと書きましたが、同じく反乱の首謀者であるクローヴィスを復活させる研究も行っていたと思われます。
A・Fはその研究結果を用いて独断でクローヴィスを復活させるために、SCP-1903を傷つけ、その後A・Fの妻がSCP-1903のもとを訪れてSCP-1903を助けたのではないでしょうか。
A・Fの妻の正体
それではA・Fの妻の正体について考えます。A・Fの妻とされる女性はA・ドナーの証言の中だけにしか登場せず、本当にこの女性がA・Fの妻であるのか疑問です。実はSCP-1903の隠し文章にはドナーは嘘をついていると書かれていました。隠し文章の詳細は過去記事をご覧下さい。
http://scpnote.com/archives/hidden-message-of-pitch-haven.html
隠し文章はこちらです。
I used to be her… Donnar is lying.(私は彼女だった…ドナーは嘘をついている)
では、もしA・Fの妻という肩書きが嘘だとするとSCP-1903のもとへ訪れた女性の正体は誰でしょうか?
A・Fがプロメテウス・ラボの関係者だとするとA・Fの妻とされた女性もプロメテウス・ラボの関係者である可能性があります。もしそうであるなら該当しそうな人物が一人だけいます。それはPitch Havenのハブページのプロメテウス・ラボの説明に出てきた人物、アガサ・ホワイトです。SCP-2792によればアガサ・ホワイトはプロメテウス・ラボの管理官であると書かれています。
A・Fの妻はプロメテウス・ラボの管理官であるアガサ・ホワイトなのではないでしょうか。
まとめると以下のようになります。
アガサ・ホワイトはプロメテウス・ラボの関係者であるA・Fが個人の独断でクローヴィス復活のために行動していることをつかみ、その調査のためにA・Fが通う店に行き、A・Fに傷つけられたSCP-1903と接触。アガサ・ホワイトは彼女を助けるため水銀への肉体的耐性を与え、マスクの形成を行った。そして秘密の拡散防止とA・Fに罰を与える目的で異常性をSCP-1903に与えた。これが今回の考察の結論です。
ディスカッションにあった考察
考察は以上になりますが、ディスカッションに考察がありましたので読み取れた範囲で紹介します。
ディスカッションには、A・Fは北欧神話の主神であるオーディン – Wikipediaで、A・Fの妻は北欧神話における女神フレイヤ – Wikipedia、A・ドナーは北欧神話の神トール – Wikipediaではないかという考察がありました。
http://www.scp-wiki.net/forum/t-693256/scp-1903#post-1849546
オーディンは魔術を会得するため左目を失っています。さらにWikipediaによるとオーディンはルーン文字の秘密を得るため、ユグドラシルの木で首を吊り、グングニルに突き刺されたまま、9日9夜、自分を自分自身に捧げたそうです。これはA・Fの自殺と関連しているのではないかと考察されてました。
フレイヤは2匹の猫が牽く車で移動したそうです。猫の耳はA・ドナーの店で従業員が付けてましたね。トールは調べたところ、古高ドイツ語ではDonar、ドイツの民話ではDonnerと綴られるそうです。
A・ドナーの店の従業員はワルキューレ – Wikipediaであり、戦争中の軍の高官を慰安していたと推測されていました。SCP-1903の舞台である1940年代は第2次世界大戦中でした。
考察を元に調べたところ、ワルキューレはWikipediaによると戦場で死んだ者の半分をオーディンの治める死者の館ヴァルホッルに連れて行く役割があるそうです。またオーディンの妻フリッグは、フレイヤと同一視されることもあるそうで、北欧神話にはフレイヤが戦場で死んだ勇敢な戦士をオーディンと分け合うという記述もあるそうです。
また北欧神話の神々はラグナロクで滅び、新たな世界が始まることから、これらの神々は何度も転生して姿形を変えながら、同じことを繰り返しているのではないかとも同じ方が考察されていました。
http://www.scp-wiki.net/forum/t-693256/scp-1903#post-1850143
おわりに
SCP-1903でした。書かれている情報が少ないため根拠の薄い考察になりましたが、A・Fの妻がクローヴィスである可能性もありそうですね。情報災害の被害を受けたスチュアートとサラはどうなるのでしょうか?
次回はPitch Havenシリーズ紹介と考察 第4回 SCP-1619 – サイト-45-C:フロア24をお送りします。
最後までお読みいただきありがとうございました!
ㄗitch 卄aven
原著者 Fantem
http://www.scp-wiki.net/pitch-haven-hub
作成年:2015
ㄗitch 卄aven -墨染めの聖域-
翻訳者 tonootto
http://ja.scp-wiki.net/pitch-haven-hub
作成年:2016
SCP-1903とㄗitch 卄aven -墨染めの聖域- に基づく本記事の内容はクリエイティブ・コモンズ 表示 – 継承3.0ライセンスに従います。
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