SCPシリーズは明らかにされない部分を色々と解釈していく面白みがあります。SCP-2740 – そこにはないにはいろいろな解釈があるようなのでそれを紹介しつつ、自分なりの考えをまとめてみようと思います。
SCP-2740とは
SCP-2740はインディアナ州█████、██通り████ █のLee一家自宅、屋根裏部屋の入り口である梯子から約6m先の北西の角に恐らく存在していると考えられている空間で、その性質は箇条書きにしてみると以下のようになります。
- 屋根裏部屋に続く梯子に接近を試みた人物はその行動が不可能であると認識する。
- 梯子を登り始めることに成功したとしても、実際には接近できていなかったという事実が判明する。
- SCP-2740はそれを認識した全ての人物に対して激しい恐怖感を植え付ける。
- この影響は██通り████ █の家屋へ侵入するか、あるいは第三者の説明を通してSCP-2740の異常な性質を認識すると同時に開始する。
このような性質があるため、SCP-2740に関する情報はその影響を受けた人物とのインタビューを通してのみ収集されています。
家屋の所有者でLee一家の家長であるFranklin Leeのインタビューによると、数年前から梯子の方を眺めると何かがあの上にあるという感覚を覚えるようになったそうです。
- その原因は17の時に家を出た長女、Oliviaであると考えている。彼女とは別の問題でいざこざがあった。
- Oliviaは妻の姉妹と暮らすために家を出ていき、音信不通。
- おそらくその頃からそれに気付き始めた。
- 最初に気が付いたのは静寂さ。時と共に静寂は深まっていった。
- 何があるか確かめるべきだと決意し、中に入ろうとしたが、何度やっても自分のベッドなどに戻ってしまう。
- 家を丸ごと取り壊そうと考え、書類にサインしても、気付けば家に戻されていて、その会社は最早存在していなかった。引っ越しもできなかった。
インタビュー後、Lee氏とその家族はサイト81へ留置と検査のために移送されたがそれも実際には行われなかったことが判明しています。
家屋の共同所有者でLee一家の女家長であるYvette Leeによると
- 夫と私は、良き親だったがOliviaと沢山のことで争った。
- それが家族の間に楔を打ち込んだ。
- 娘は犯した過ちを認められなかった。
- 娘が出て行ったその時、私はまだ楔がそこにあって、もう二度と消え去ることはないように感じた。
- ある夜目覚めると娘の声を耳にし屋根裏へと上がったが、それはOliviaではなかった。
その後、財団はOliviaとの接触に成功し、以下の証言を得ます。
- Oliviaと夫妻はいつも喧嘩をしていた。
- 両親は私の選択、私の信条、私の友人たちに満足できなかった。
- そこには怒りがあり、あの家を離れて、その重圧から逃れた。
- 何かから逃れようとしていて、でもその何かを見ることはできず、本当に追われているのかも判らない。そんな感覚を覚えている。
- 意図は不明だが、夜中に両親が部屋へ入ってきたので、ナイフを抜き出して二人を壁まで下がらせた。その時に初めて何かが頭上で動く音を聞き、逃げ出した。
財団はOliviaを留置したが、後にOliviaは存在せず、かつて存在したこともないという結論になりました。
長くなってきたので続きは次回に続きます。
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